Gam-5473/ドジィズ−3089。
 それが、私の名だ。

 私が生まれたのはサーコルドのストロングホールドの1つ、ドジィズの奴隷囲いのひとつだった。

 5才のときに軍事設備に移されてからは血と消煙の記憶しかない。いくつもの戦いを切り抜けてデーモンたちの信頼を得るにいたり、ついにハイロード・クラノッドの親衛隊“ジャニサリーズ”の一員となった。

 それまでの家畜名称に代わって、“イズラエル”という名前を与えられたのもその時だ。そして、クラノッドの逞しい姿を目の当たりにし、歓喜と栄光のうちに永遠の忠誠を誓ったのだ。

 私はクラノッドに従い、レイスどもの自由国家をいくつも滅ぼし、ときには他のコズムへの侵略に参加もした。その頃は、クラノッドとそのダークネスデバイス“マルゲスト”の力を恐れてもいたし、かれらの勝利を疑いもしなかったものだ。

 だが、カダンドラ人のサーコルド侵入、そして、地球侵略の失敗という致命的な出来事。その結果、メールシュトローム・ブリッジを通じてポシビリティエネルギーのバックラッシュが起こり、サーコルドに惑星規模の大惨事が起こってしまった。

 そのような中、奴隷のみならず、テクノデーモンの間からも、クラノッドに対する不平が高まってきたのを悟った私は、その頃すでに掌握していたジャニサリーズを率いて、無能な敗北者・クラノッドへの反乱を思い立った。

 今にして思えば、その考え自体マルゲストの差し金ではないかと思う。支配と被支配の関係は、勝利を通じてでなければ解消できないものだからだ。

 かくして、WY3191。

 その反乱は成し遂げられた。

 

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